社長が現場で“たたく”事にこだわる理由

※“たたく”という言葉は、建築業界では現場で職人として物(家)を造る事を指します。

 私の祖父、父も大工職人です。祖父は私が生まれる前に他界しており会ったことはないのですが、地元で仕事をしていると、「この蔵はお前のおじいちゃんがやったんだぞ。」などという話を仕事に行った先のお客さまから伺うことがあります。
父も地元に根付いた工務店として、約30年間商売をさせていただいておりました。
 私もそんな父と一緒に色々な建物に携わり、「家造りとは何なのか」「建築業を生業(なりわい)としているとはどういうことなのか」をいろいろ考えさせられます。

 この業界、特に「お客さまのために」や「お客さまの夢のお手伝い」などというフレーズを使っている住宅会社が多いですが、私はその本当の意味をずっと考えています。
 その言葉が「単価を安くすること」や「他にはない技術を提供すること」を指すこともありますが、私はそれは当然のこととして、それより大切なことがたくさんあるのではないかと思います。

 家造りというものは、一般的に考えれば一生に一度のこと。その一度の大仕事に私達は携わり、その対価をいただいて生活させていただいています。
 それであれば、最高責任者である私の役目とは、現場に出て実際にお客さま(ご家族さま)とお話をして、皆さまの年齢、職業、趣味などあらゆることを聞き取り、お客さま本当に望まれていることを最大限反映して提案、施工するということだと信じています。

 逆を言えば、建設会社の最高責任者が自分のお客さまの色々な情報を分からないで、すべて営業マンや現場監督だけに任せていたとしたら、「お客さまのために」などという体裁の良い言葉を使う意味が私には理解できません。
 たしかに年間20棟、50棟、100棟のレベルで施工をしている会社では、社長がすべてを把握するのは不可能だと思います。

 だからこそ、私はこれからも年間数棟を確実に施工する「物作り」会社として、100%のお客さまから「三幸住宅さんに頼んでよかった。」と言っていただけることを目標に、これからもがんばっていきます。

代表取締役 新井克典
82008